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SPECIAL FEATURE 特集ページ

ゴヤ

ゴヤ

スペインの画家、フランシスコ・デ・ゴヤ(1746-1828)の芸術はその人生と共に劇的な変化を見せました。
宮廷画家であり、名誉も地位もあった画家は、次第に当時の社会や宮廷、そして1808年に始まったスペイン独立戦争に対する批判や皮肉を自身の作品に表現するようになります。
また同時に、ゴヤは病による影響もあってか、作品は明るく軽やかな主題から、暗く人間性の深層を表すものとなります。
このような表現から、ゴヤは西洋の美術史において初めて近代的な主観を芸術に表した画家の一人であると言われています。
今回はそのようなゴヤの作品を特集致します。

名誉と地位の確立 - 王立美術アカデミー会員から宮廷画家へ

名誉と地位の確立 - 王立美術アカデミー会員から宮廷画家へ

長い下積みの時代を過ごしたフランシスコ・デ・ゴヤは、王立美術アカデミーの会員へと選ばれ、40代にして宮廷画家として、スペインにその名を馳せる栄光の芸術家人生を駆け上りました。
1786年にスペイン国王カルロス3世のお墨付きの画家となり、その3年後には宮廷専属の画家となったゴヤは、多くの肖像画から、宮廷や上流階級からの依頼を受けた絵画を描きました。
今回「ゴヤ、光と影」展でも展示される、当時問題となった作品、「着衣のマハ」と「裸のマハ」もスペイン首相エマヌエル・デ・ドゴイの依頼であったと言われています。
この時代のゴヤの作風には、ロココ趣味を感じさせる軽やかで明るい色調や主題が多数見られますが、美術史家の中には既に宮廷画家時代のゴヤの作品の中に、画家の宮廷に対する皮肉的な側面を指摘する者もいるようです。

  • Manuel Osorio Manrique de Zuniga. 1778

  • The Kite. 1778

  • El Pelele (The Straw Mannikin). 1791 - 1792 スペイン王室の宮殿の王族用寝室のために描かれた

  • The Little Giants. 1791 - 1792

  • The Duke of Osuna and his Family. 1788

  • King Chalres III as a Huntsman. 1787

  • Duchesse of Alba. 1795 その名をアルバ公爵夫人マリア・デ・シルバ・イ・アルバレス・デ・トレドといい、ゴヤとの私的な関係を指摘されている

  • Queen Mary Louise with tontillo. 1789

  • Charles IV. ca. 1789

  • Gaspar Melchor de Jovellanos, 1797-98 スペイン啓蒙主義の哲学者であり政治家のガスパール・メルチョール・デ・ホベリャーノス

  • Charles IV and his family. 1800.

  • Manuel Godoy. 1801 スペイン首相エマヌエル・ドゴイ

  • The Clothed Maja. ca. 1803

  • The Naked Maja ca. 1800 この作品が公開されたのは描かれてから約100年後の1901年であった。

  • Dona Isabel de Porcel, exh. 1805

Los Caprichos

Los Caprichos

ゴヤは1792年頃、謎の病に侵され、聴力を失ってしまいます。
そのような状況の中でも、画家は当時まだ多く肖像画や、依頼を受けた作品を制作していましたが、その作風は次第に内面的、主観的な方向へと向かってゆきます。
「気まぐれ」を意味するLos Caprichosは1797年から1798年にかけてゴヤによって制作された版画のシリーズで、当時の社会に対する皮肉のコメントを、ゴヤの独特な世界観で表しています。
このLos Caprichosはゴヤの芸術家としてのターニングポイントとなる作品集と言えるでしょう。
ここではその版画作品をいくつかご紹介いたします。

  • As Far back as his Grandfather 「祖父の代までも」

  • There they go, plucked 「むし取られて追い出され」

  • The Sleep of Reason Produces Monsters 「理性の眠りは怪物を生む」

  • You who cannot 「お前にはかつげまいて」 ロバで表された貴族や聖職者を、飢えた農民が運んでいる。

  • Until death 「死ぬまでは」

  • Can't anyone untie us? 「我々を解放してくれる者はいないのか」

  • She prays for her 「彼女のために祈っている」

  • They've already got a seat 「彼女たちはもう席を持っている」

  • Bravo! 「ブラボー!」 スペイン首相、エマヌエル・ドゴイによって開かれた夕べの音楽会を風刺している。

  • God forgive her: and it was her mother 「神よお許しください、それが母親だったとは」

  • They carried her off! 「彼女は連れ去られた」

  • Blasts of wind 「告げ口屋さん」

戦争の経験、そして「黒い絵」

戦争の経験、そして「黒い絵」

スペインでは、1808年のフランス軍によるマドリッドの鎮圧、そしてそれに続くスペイン独立戦争が国内そしてヨーロッパに混乱を引き起こしました。
ゴヤはその戦争による混乱や残虐さを冷静なまなざしで描きました。
1812年から1815年にかけて制作された版画集「戦争の惨禍」や絵画「1808年5月3日、プリンシペ・ピオの丘での銃殺」などの作品は、現在に至るまで多くの芸術家たちにインスピレーションを与え続けています。
晩年、ゴヤは家をマドリッド郊外に買い、その家の中の壁中に「黒い絵」(Pinturas negras)と呼ばれる絵を描きました。
その絵画の色彩や表現は、初期の明るい絵画とは一転し、暗く、人間の狂気や不安といったテーマを表しているようです。
それは、戦争の混乱、そして画家本人の病と精神状態を反映したものであると言われています。
現在、壁の絵はキャンバスに移され、スペイン国立プラド美術館に所蔵されています。

  • With Reason, or Without.

  • The Riot Against the Mameluke Maceraries, 1814 1808年5月2日に起こったマドリッド市民によるフランス軍への蜂起の混乱の様子が描かれている。

  • There isn't time now. 1810-1812

  • The same. 1810-1820

  • Duel with Clubs

  • Saturn Devouring one of his Children, 1821-23 ギリシャ神話のストーリーを使い、人間の恐怖心を擬人化している。

  • The Colossus, c.1808 この作品は長年ゴヤの手によるものと信じられてきたが、現在ゴヤの弟子による作品ではないかという研究結果が発表されている。

  • The Witches' Sabbath, 1797-98

  • The Witches' Sabbath

  • The Witches' Sabbath or The Great He-goat ゴヤは魔女の世界を、人間の退廃した姿を非難するために使ったと言われている。

  • Atropos (The Fates)

  • Two Old Men Eating

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